Amazonに出店する場合は「大口出品」か「小口出品」のどちらかを選ぶ必要があります。
基本的には物販でAmazonビジネスを行う場合、大口出品での登録が必須です。
中には、Amazonに大口出品と小口出品の2種類のプランがある事は知っていても、具体的な違いについて知らない人もいるでしょう。
初心者の方は特に月額固定費のかからない小口出品を選びがちですが、大口出品で登録するメリットは小口出品に比べて数多くあります。
なので、料金だけではなくどのようなメリットがあるのかを知ったうえで選ぶようにしてください。
こちらでは、Amazonに出店するなら小口出品と大口出品どっちが良いのか、2つのプランの違いについて詳しく解説します。
大口出品で登録するか小口出品で登録するか迷っている方や、プランの変更を考えている方は是非参考にして下さい。
Amazonの大口出品と小口出品とは?
Amazonに出店するには、購入者アカウントとは別に出品者アカウントを作成する必要があります。
出品者アカウントの種類は2種類あるので、大口出品か小口出品かを選ばなければなりません。
どちらを選ぶかは自由ですが、Amazonで今後大量に商品を出品する予定があるのであれば、大口出品で登録したほうがお得です。
大口出品と小口出品では、大口出品にしか使えないツールや法人向けの便利な機能があったり、Amazonビジネスをする上で必要な機能が備わっています。
大口出品には4980円の月額費用がかかるとはいえ、小口出品に比べて圧倒的に機能が充実しているため、ビジネスとしてAmazonで販売をしていくのであれば大口出品を選ぶべきでしょう。
Amazonの大口出品と小口出品の違い
大口出品には月額固定費がかかること、小口出品が大口出品に比べて使える機能が少ない事は分かっていただけたかと思います。
ここからは、大口出品と小口出品の具体的な違いについて細かく解説していきます。
大口出品と小口出品ではかなり多くの違いがあるので、自分のAmazonでの出店スタイルに合わせてどちらを選んだらいいのか考えてみて下さい。
より効率よくAmazonで販売を行うためにも、大口出品と小口出品の違いについて説明できるくらいに理解を深めておくべきです。
まずは下記の表にまとめたので、ざっくりと違いを確認してみましょう。
小口出品 | 大口出品 | |
対象 | 月の出品数が49個以下の人 | 月の出品数が50個以上の人 |
料金 |
|
|
特別機能 | なし |
|
オプションサービス | なし |
|
上記の表をみて分かるように、大口出品ではかなり使える機能が増えることが分かります。
これらの機能がどれくらいAmazonでの販売に影響するのかも含め、違いについて1つ1つ説明していきます。
料金形態
まず大口出品と小口出品の大きな違いとして、料金形態の違いがあります。
Amazonでは販売に必要な便利な機能やサービスを提供する代わりに、出品者に手数料を請求しています。
手数料はAmazonで販売するだけに限らず、どの販売サイトで販売するにしても必ずかかってきます。
販売サイトのシステムやサービスを利用する以上は、決められた手数料を支払わなければなりません。
Amazonの手数料について考えたとき、大口出品と小口出品の違いとして注視したいのが「月額登録料」と「基本成約料」です。
小口出品では月額登録料がかからない代わりに、商品が1個売れる毎に100円の基本成約料がかかります。
なので、月に50個販売した場合は基本成約料が5000円となり、大口出品の月額登録料を上回る事になるのです。
大口出品には基本成約料がかかりませんから、例え月に50個出品しても、それ以上出品しても4900円だけで済みます。
なので単純計算で月に50個以上出品する予定がある場合は、大口出品で登録したほうが断然お得という事です。
新規出品
表にはありませんが、大口出品と小口出品では「新規出品」に関する違いも存在します。
まず、小口出品の場合はAmazonに既に存在する商品ページに「相乗り出品」する方法でしか出品する事が出来ません。
なので、例えば「この商品売れそうだから販売したいな」と思っても、Amazonにない商品を新しく出品する事はできないのです。
逆に大口出品の場合は、Amazonにまだ出品されていない商品でも「新規出品」をして新しい商品ページを作成する事が可能です。
これからOEMをやりたい方や、オリジナル商品の販売を考えている場合は小口出品を選んでしまうと出品できないので、大口出品を選ぶ事になるでしょう。
ただし、新しく商品を出品して売り上げを上げるのは簡単な事ではありません。
新規出品は比較的難易度の高い方法ですので、初心者の方はまず相乗り出品をしていくのが無難でしょう。
ツールやレポート
Amazonに出店して売り上げを上げるためには、ただ商品を適当に出品しているだけでは稼ぐ事は出来ません。
利益を上げるためには、商品リサーチが非常に重要となります。
特に出品数が増えてくると商品の管理が非常に困難になり、出品やデータ管理の手間が増えて作業がスムーズに進まなくなっていくでしょう。
そこで、大口出品機能だけが使える「一括出品ツール」と「注文管理レポート」という2つの機能が役立ちます。
特に出品に関して出品自体は特に難しくありませんが、1個1個出品しているとさすがに時間がかかってしまいます。
しかし、Amazonが提供している一括出品ツールを利用すればデータを入力したファイルをアップロードするだけで、複数の商品を一気に出品できるのです。
商品管理番号や在庫数、リードタイムなどの項目を入力してアップロードするだけで出品作業が完了するので非常に楽ですね。
大口出品のみ使う事の出来る「注文管理レポート」は、消費者の動向を分析するためにも非常に重要な情報になります。
特に売上げ数やアクセス数などの把握は、今後Amazonビジネスを加速させるためにも必須でしょう。
Amazon販売を効率的に行っていくためにも、注文管理レポートは大いに役立ちます。
Amazonのツールやレポートを活用できるのは大口出品だけなので、小口出品に比べたときのメリットが大きいと言えます。
配送料金やお届け日時指定の設定
大口出品と小口出品では、配送料金の設定やお届日時指定の設定も異なります。
基本的に小口出品の場合は配送料金の設定やお届け日時指定の設定を行う事が出来ないため、所定の設定になります。
これに対し、大口出品の場合は配送料金やお届け日時指定の設定を自由に行う事が出来るため、商品に合わせて融通をきかせることが出来ます。
例えば商品の送料を無料にしてお得に見せたり、送料が高い離島のみ送料を追加する事も可能です。
どちらかというと、出品者側よりも購入者側にメリットが多いですが、購入者にメリットがあるという事はその分購入してもらえる可能性も高くなります。
購入者側に選択肢を増やす事でライバルと差をつけるだけではなく、購入者の購入意欲を刺激することができるのもメリットです。
配送料金やお届け日時指定の設定をする事は結果として売上アップに繋がるので、自由に設定が可能な大口出品は、販売において非常に有利なのです。
提供する決済方法の種類
もし支払い方法がクレジットカードしか選べなかったら、クレジットカードの使えない人や持っていない人は購入する事が出来ません。
Amazon販売に限らずどんなネットショップでも、提供する決済方法の種類が豊富であればあるほど、販売機会の損失を防ぐ事が出来ます。
Amazonの大口出品と小口出品では、購入者に提供できる決済方法の種類についても違いがあります。
まず、小口出品の場合は、
- クレジットカード
- Amazonギフト券
- Amazonショッピングカート
の3つからしか支払い方法を選ぶ事が出来ません。
これに対して大口出品の場合は、
- クレジットカード
- Amazonギフト券
- Amazonショッピングカート
- コンビニ決済
- 代金引換
- Edy払い
といった幅広い支払方法の中から選択する事が出来ます。
大口出品者の販売している商品であれば、クレジットカードが使えない人でも購入する事が出来るので、販売機会を損失するのを防げますね。
提供する決済方法の種類が増える事で、利用できる消費者も増えるのでその分利益が上がる可能性も高くなるでしょう。
ショッピングカートボックスの獲得
Amazonの大口出品と小口出品では、ショッピングカートボックスの獲得についても違いがあります。
大口出品では、ショッピングカートボックス獲得の権利がありますが、小口出品ではショッピングカートボックスを獲得する権利がありません。
そもそも、ショッピングカートボックスとは何かが分からないという人もいるでしょう。
ショッピングカートボックスとは、商品ページの右上に表示される「カートに入れる」というオレンジのボタンを指します。
ショッピングカートボックスを獲得している出品者は、購入者が「カートに入れる」ボタンから商品を購入した時に、出品している商品が自動的に出荷されます。
Amazonには相乗り出品といって同じ商品ページに何人もの出品者が出品しているため、優先的にカートを取る事で購入される可能性を上げることができます。
その仕組みが、ショッピングカートボックスなのです。
なので、Amazonで商品を売るためには、ショッピングカートボックスをいかに獲得できるかが非常に重要になります。
例え大口出品であっても、ショッピングカートボックス獲得にはさまざまな条件が絡んでくるのでそれらを満たさなければ獲得できません。
しかし、もともと獲得の権利のない小口出品に比べたら、販売機会を上げるために重要な要素である、ショッピングカートボックス獲得の権利は欠かせないでしょう。
これが、ビジネスとしてAmazonに出店するのであれば大口出品での出店が必須、と言われている大きな理由でもあります。
例え月の出品数が50個未満でも、大口出品と小口出品では販売促進のための機能が大きく違うので、大口出品を選んだ方がお得といえるでしょう。
【まとめ】Amazonに出店するなら小口出品と大口出品どっち?
Amazonに出店するなら小口出品と大口出品どっち?について、2つのプランの違いを詳しく解説しました。
大口出品はビジネスとしてAmazon販売する際には欠かせない機能が数多く備わっていました。
小口出品では大口出品者にはまず敵わないので、Amazon販売で稼いでいくには大口出品での登録が必須です。
小口出品はあくまでも、家の不要品を売りたい方や試しに販売をしてみたいという方向けでしょう。
今回の記事が、大口出品にするか小口出品にするか迷っている方の参考となれば幸いです。