世界最大級ともいえるECモールのAmazonには、数多くの企業やネットショップが商品を出品しています。
しかしAmazonの集客力を活用して販売する事ができるとはいえ、膨大な商品の中から自社商品を見つけてもらうのは非常に困難です。
Amazonに新規出品する際には特に、AmazonスポンサープロダクトをはじめとするAmazon広告の活用が必須となっています。
そこで、Amazonで出稿することの出来る広告である「Amazonスポンサーブランド広告」を利用し、消費者に商品を認知してもらう必要があるでしょう。
この広告を利用すると、自社のブランドページへユーザーを誘導することができます。
ブランドとして訴求することができるので、ブランド認知度の向上にも繋がります。
Amazonで広告を出稿すればそれだけでも、自社商品の売り上げを拡大する事ができるはずです。
こちらでは、Amazonスポンサーブランド広告の特徴と活用方法について詳しく解説していきます。
これからAmazonで自社ブランド製品を出品していきたい方や、広告運用を考えている方は是非参考にしてください。
Amazonスポンサーブランド広告とは?
Amazonスポンサーブランド広告とは、最大三つの商品に焦点をあて、自社ブランドロゴと共に商品を検索ページ上部に表示する事ができる広告です。
実際に検索結果画面を開いたとき、下記の場所がスポンサーブランド広告の表示場所となっています。
Amazonスポンサーブランド広告を活用すれば、ブランドと商品ラインナップの認知度を高めることが可能です。
なお、スポンサーブランド広告はスポンサープロダクト広告よりも上記に表示されるようになっています。
Amazonスポンサーブランド広告を利用するには、まず「Amazonブランド登録」に登録していなければなりません。
ブランド化されていない商品は広告配信する事ができないので注意しましょう。
Amazonスポンサーブランド広告の特徴
Amazonにはスポンサーブランド広告以外にも、スポンサープロダクト広告とスポンサーディスプレイ広告があります。
それらとの違いを踏まえた上で、Amazonスポンサーブランド広告の特徴について解説します。
- 一日あたりの広告費を設定する事ができる
- 自社ストアページに誘導する事ができる
一日あたりの広告費を設定する事ができる
スポンサーブランド広告は、ワンクリックにつき広告費がかかる仕組みになっています。
しかしキャンペーン毎に一日の広告費を設定することができるので、莫大な広告費用がかかってしまうという事もありません。
自社ストアページに誘導する事ができる
スポンサーブランド広告では、商品と共に自社ブランドのアイコンを表示させることが可能です。
また、自社ブランドのアイコンをクリックした場合、自社ストアページへと誘導する事ができます。
ストアページに誘導できれば、自社ブランドの魅力を存分に伝える事ができるでしょう。
Amazonスポンサーブランド広告の設定方法
Amazonスポンサーブランド広告を配信するためには、まずキャンペーンの設定が必要です。
Amazonセラーセントラル>広告>広告キャンペーンマネージャー>キャンペーンを作成する>スポンサーブランド広告
の手順でキャンペーンを作成できます。
なお、キャンペーン作成には以下の4つの設定が必須です。
- キャンペーン名
- 開始日 / 終了日 (広告が配信される期間)
- 1日の予算 (1日に消化する広告予算の上限値)
- ターゲティング (キーワードによるターゲティング)
上記についてしっかりと決めた上で、Amazonスポンサーブランド広告を配信するようにしましょう。
Amazonスポンサーブランド広告を最適化するためのコツ
Amazonスポンサーブランド広告は、Amazon内で商品検索を行ったときに一番目立つ位置に表示されるため、非常に高い効果を期待できます。
しかし、キャンペーンの設定次第ではせっかくの広告効果を十分に発揮する事ができない場合があります。
そこでここからは、Amazonスポンサーブランド広告を最適化するために必要な事について詳しく解説します。
- キーワード毎に異なるキャンペーンを設定する
- ターゲットを明確に絞り込む
- キーワードの除外設定を行う
- キャンペーンの関連性を高める
- 広告配信実績を分析する
- キーワードのマッチタイプ
- 在庫を切らさない
キーワード毎に異なるキャンペーンを設定する
キーワード戦略に力を注ぐ事はもちろん重要ですが、戦略毎に異なるキャンペーンを設定する事が最適化のためにより重要となります。
キーワード毎に異なるキャンペーンを設定する事で、各キーワードに対する効果がどれくらい出ているかも明確になります。
これは、キーワードに対する広告費用の増減に関して適正な判断を下すためにも必要なデータです。
また、色々なカテゴリーの商品を広告配信したい場合はカテゴリー毎にキャンペーンを作成するのが有効です。
その際に各広告のキーワードは、ターゲットとするカテゴリーに関連するキーワードにする必要があります。
競合他社のブランド名を含むキーワードをターゲットに設定する場合はこれを異なるキャンペーンに分ける事で、
競合他社に関連した検索の中からどれだけ自分のストアに呼び込むことが出来ているかを知る事ができるでしょう。
ターゲットを明確に絞り込む
広告配信を行う上で最も重要となるのは、ターゲットを明確に絞り込むことです。
そしてさらに、消費者が求めている商品との関連性を高めることが重要です。
多様性ではなく特異性を心がけて広告配信を行い、消費者にインパクトを与えることでより惹きつける事ができます。ブランドや商品を積極的に検索しているユーザーを引き付けるためにも、広告配信するターゲットを明確にしましょう。
なお、スポンサーブランド広告には「キーワードターゲティング」と「商品ターゲティング」という2つのターゲティングオプションがあります。
- キーワードターゲティング
商品と関連のあるキーワードを選択して、カスタマーの検索結果や商品詳細ページに商品を表示する事ができる - 商品ターゲティング商品に類似した特定の商品、カテゴリー、ブランド、その他を表示することができる
より多くのユーザーにアピールすためにも、両方のオプションをうまく使い分ける事が大切です。
キーワードの除外設定を行う
Amazonスポンサーブランド広告ではキーワードの除外設定を行う事で、コンバーションに繋がらないようなキーワードで広告費用が発生するのを防ぐ事ができます。
キーワード毎のコンバーションなどのパフォーマンスは、管理画面の広告レポートから確認する事が可能です。
除外すべきキーワードは、関連性の低いキーワードや表示回数が多いのにコンバーション率が低いものなどでしょう。
これらを除外するだけでも広告効果が上がり、Amazonスポンサーブランド広告の最適化に大きく繋がるはずです。
キャンペーンの関連性を高める
消費者がせっかく広告をクリックしてくれても、その先のページが消費者の望む結果ではなかった場合、すぐに離脱してしまいます。
キャンペーンの関連性を高め、ユーザーが広告をクリックしたときのリンク先ページが、期待を満たしていなければ売上向上には繋がりません。
Amazonスポンサーブランド広告では、キャンペーンの関連性を高める事を意識する事が非常に重要となるのです。
広告配信実績を分析する
Amazonセラーセントラルから、スポンサーブランド広告の広告配信実績を確認する事ができます。
Amazonセラーセントラル>広告レポート
広告レポートを確認し、キーワードの選定や除外登録を行えばよりスポンサーブランド広告の最適化が図れます。
キーワードのマッチタイプ
Amazonスポンサーブランド広では、ターゲティングをする際にキーワードが必要になります。
このキーワードのマッチタイプが広告の最適化のためには非常に重要となり、「部分一致」「フレーズ一致」「完全一致」の3パターンから適切なタイプを選ぶ必要があります。
なお、類語や同義語、タイプミスなどは対応していないので、必要があればそれぞれ設定しなければなりません。
フレーズ一致の場合は、フレーズ間のスペースの有無でも別キーワードとして考えらるので注意しましょう。
在庫を切らさない
広告配信を行う上で大前提となるのが「在庫を切らさない事」です。
当たり前の事かもしれませんが、Amazon広告において在庫切れは特に問題となります。
スポンサーブランド広告では在庫が切れても自動で広告が止まることはないので、もし在庫切れの商品があった場合に無駄な広告費を使うことになってしまうのです。
せっかく広告を配信していたものが無駄にならないように、くれぐれも在庫管理には注意したいところです。
Amazonスポンサーブランド広告の活用方法
前述したようにスポンサーブランド広告では、キーワードターゲティングと商品ターゲティングが可能でした。
商品ターゲティングはさらに「商品ターゲティング」とカテゴリーターゲティングに分けることができます。
スポンサーブランド広告はブランドの認知向上はもちろん、コンバーション数増加による売り上げアップにも期待できる広告配信方法です。
なので、ブランドの認知を目的とする場合は
- 一番売れている商品ページにスポンサーブランド広告をかける
- 高い評価が多い商品ページにスポンサーブランド広告をかける
といった方法が有効活用できます。
全ての商品をそれぞれスポンサーブランド広告で出すよりも、圧倒的に効果があるのでおすすめです。
さらに広告のリンク先はブランディング向上のためにも、商品の詳細ページではなく専用のストアページに流したほうが良いでしょう。
Amazonに自社ブランドとして登録していれば専用のストアページが作成できるので、ストアページの作成も済ませておきましょう。
スポンサーブランド広告の場合は特にストアページに流す事で、コンバーション率が高くなる傾向にあります。
スポンサーブランド広告に比べるとスポンサープロダクト広告経由の方が売上げは上がりますが、クリック単価としてはスポンサーブランド広告の方が割安だと言えます。
Amazonスポンサーブランド広告のノウハウはまだまだ出回っていないので、今こそスポンサーブランド広告を活用するチャンスなのです。
最後に
Amazonスポンサーブランド広告の特徴と活用方法、最適化のためのコツとは?について解説しました。
Amazon広告は3種類ありますが、それぞれの特徴を知る事でより効率的に広告を配信し売上を伸ばす事ができます。
特にAmazonスポンサーブランド広告はブランドの認知度を上げていくのに適した広告ですから、この事をしっかりと認識した上で配信するようにしましょう。
Amazon広告の利用は軽視できないマーケティング戦略だと言えます。
売上アップはもちろん、ブランディングにも有効な手法ですので、積極的に活用していきましょう。